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「楽しく、嬉しく、かけがえのない」大学を目指して

心からのお礼

卒業生の皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。

昨年6月1日から本年5月31日まで、「新型コロナ禍により学費支弁が困難な学生・生徒等修学支援募金」を行いました。この募金に対し、多くの卒業生の皆様、そして明星大学同窓会が、多額の篤志をお寄せくださいました。後輩を思う皆様のお気持ちに、心からの敬意と感謝を申し上げます。

寄付金総額は4300万円を超えました。これを原資に、6月上旬に、学業継続に困難のある学部生336名、大学院生13名、府中校生徒32名、計381名に対し各10万円、総額3810万円を給付しました。残額は引き続きコロナ禍対策支援金として有効に利用させていただきます。

遠隔授業は困難の連続

コロナ禍のなかにあって、明星大学は学生・教職員の身体と命の安全を最優先事項としてきました。同時に、学生に対し4年間での卒業や、希望する資格の取得に必要な学修機会の提供を保障しなければなりません。この二つを両立させるため、2020年3月以降、学生・保護者に繰り返し説明を行った上で、2020年度前期授業の大半を、科目の教育目標を達成しうる場合に限り、遠隔授業に切り替えました。

誰にとっても初めての困難な経験でした。当初は教員の不慣れもあり、学生から多くのクレームをもらいました。そのひとつひとつの解決を図るとともに、6月に図書館利用を段階的に再開、7月、8月には実験や資格科目の一部を、9月には集中講義科目の一部を対面へと移していきました。そして、後期には、学部長判断での対面授業を可能にしました。

9月と2021年3月には1年生向けに教職員、上級生との交流会を学部学科別に開催しました。このように、新型コロナウイルス感染症を「正しく恐れながら」、学生の学修機会を保障する経験値を蓄積していったのが昨年度でした。この経験を踏まえ、今年度は全授業数の50%程度を対面授業に戻しています。

また、多人数授業をオンライン主体にすることで、登校学生数を2019年度比で3分の1程度に抑えています。これまでのところ、学外感染学生数は、同規模他大学より少数です。学内での感染やクラスター発生もありません。これも学生、教職員の協力、忍耐、工夫のおかげと、学長として感謝しています。

本学は、2022年度にはさらに対面授業を増やす方向です。ただ、100人収容の教室に100人の学生を入れることは、来年4月の段階ではまだ難しいかもしれません。来年度の時間割編成を始めている事務局教務チームは、「対面授業を増やす×混みあわない教室を手配する」という連立方程式をなんとか解こうと、苦心しているところです。

「楽しい」大学から「嬉しい」大学へ、さらに「かけがえのない」大学へ

昨年度、本学は教育改革「明星大学教育新構想」に着手しました。新たな時代を生きる学生の将来利益を最大化しようという取り組みです。私はそれを、学生・卒業生の明星大学観の移り変わりにもつなげたいと考えています。3段階に分けて説明いたしましょう。

第1段階
1年生にとり、明星大学は「楽しい!」。良いことですが、この「楽しさ」とは、先輩学生や教職員あるいは大学が提供する様々な外的刺激へのポジティブな反応にすぎないとも言えます。

第2段階
2年生、3年生になった学生は、明星大学の良いところを高校生に伝えようと、オープンキャンパスなどで頑張ります。そうしたとき、学生の内面に生じているのは、自分は明星大学の一部になって「嬉しい」という内発的で自発的な感情です。

第3段階
4年生になり、卒業式を迎え、社会人として巣立っていきます。いまの自分があるのは、明星大学で友人関係を育み、良き教職員と出会い、しっかり学び、資格を取り、就職がかない、社会人としての生き方を身につけ、ライフロングの幸福追求の大切さを知ったからだと学生・卒業生が確信してくれていれば、明星大学は「かけがえのない」大学になります。

「楽しい」大学から「嬉しい」大学へ、さらに「かけがえのない」大学へ。学長として、私は学生にそう感じてほしいのです。教育改革施策を立てるさい、私はこのことを忘れないようにしています。

「自立と体験1」

今年度の初年次教育科目「自立と体験1」のなかで、動画「学長メッセージ」を配信しました。お時間のあるときに、皆様にもご覧いただければと思います。この動画のディレクターは本学デザイン学部の教員です。この高質の撮影も編集も自前。そこが自慢です。

2021年度「自立と体験1」第9回 明星大学を知る
学長メッセージ
https://youtu.be/bxDcGy-kgZM

 


明星大学学長 落合 一泰

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