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念願の全国大会出場
皆で応援しましょう

今回ご紹介する 菅田有希子(すがたゆきこ、53期・教育)さんは小学2年生から剣道を続け、本学体育会剣道部に所属し各大会で優秀な成績を収めてこられました。卒業後も小学校教員として勤める傍ら鍛錬を続け、全国大会出場の栄冠を勝ち取りました。このたびの菅田さんの活躍は、日刊地方紙(房日新聞電子版)でも「教職員剣道県選考会で菅田有希子選手(北条小)が優勝 全国大会に初出場へ」( 2023年05月31日 03時00分  配信)という見出しで報道されました。

 全国大会へ

― このたびは、第65回全国教職員剣道大会千葉県選考会での優勝、そして全国大会への出場決定おめでとうございます。初出場での優勝は大金星ですね。

菅田 ありがとうございます。教員になって4年目ですが、今回初めて参加しました。小学校では剣道の部活が無いので大会情報に疎くて、今回ようやく出場しました。

私は女子の部に出場したのですが、年齢制限が無く、中・高の剣道部顧問など強い方ばかりで大変でした。特に決勝戦では、たまたま他校の同学年で高校時代から県大会で優勝経験があるような強豪との対戦でした。延長戦まで行い、30分かけてようやく勝てました。

― お仕事で忙しいのではないかと思うのですが、稽古はかなりされたのでしょうか。

菅田 選考会が5月で、時間を見つけて稽古しました。ちょうど新学期の時期と重なったのですが、皆条件は同じなので頑張りました。今は8月の全国大会を目指して少しペースを上げています。

― 7月の稽古は大事だと思うのですが、ちょうど1学期のおわりで、通知表の準備や保護者会などで練習時間は十分にとれますか。

菅田 私の勤めている小学校は前期・後期の2期制なので前期の通知表は10月までに準備します。ただ、私は5年生のクラス担任で、近々宿泊学習をする予定なのでその準備に追われています。何とか時間を工面して週3日は稽古を確保します。

― さていよいよ全国大会ですが、抱負をうかがいます。

菅田 各地区でどのように選考されて出場してくるかわからないのですが、女子は年齢制限がありません。以前から名前を存じ上げている有名な先輩も参戦されているので、厳しい戦いになると思いますが勝ち抜きたいです。

― 力強い言葉をありがとうございます。ところで、菅田さんは何歳から剣道を始められましたか。また今の段位をうかがってもよいですか。

菅田 始めたのは小学2年生からです。現在は四段です。

― 始めるきっかけは。

菅田 当時は両親ともに剣道をしており、父は今も高校で剣道の部活顧問をしています。私は3人きょうだいで、兄も弟も剣道をしていました。

小学生の頃は地元の「館山城剣道スポーツ少年団」に所属しており、つらい稽古の時はよく泣いており、誰よりも稽古嫌いでした。でも、剣道は試合時間が短いので、運動が苦手な私でも続けられました。

また、この競技には相手との駆け引きの楽しさがあります。それに勝つとすごく嬉しかったので、小・中・高と、勝つために稽古を重ねていきました。

年を経て、大学の剣道部に入ったころから剣道が楽しくなりました。最近では大会参加・好成績という目標ができ、今は全国大会を目指して稽古に励むようになりました。

「館山城剣道スポーツ少年団」とのお付き合いは今も続いています。子どもたちに剣道の楽しさを知ってもらえるように、ボランティアとして教えたり監督として引率したりの活動をしています。

明星大学体育会剣道部での思い出

― 剣道部は、いわゆる武道系で、稽古はもちろん上下関係も厳しいという印象を持っているのですが、実際はどうでしたか。

菅田 週6日の稽古でしたが、高校時代の部活での稽古量の方が多かったです。明星大の剣道部では学業優先で皆勉強が忙しくて、なかなか豊富な稽古量とはいかないのですが、その中でどう工夫したら勝てるかということを考えたり、話し合ったりすることで充実していました。

厳しさというか、稽古の時などでのけじめはありましたが、普段は優しい方ばかりで部員同士でとても親しく過ごしていました。

前列左から2人目が菅田さん

毎月1回OB・OGの方々が来られて稽古を見てくださるのですが、その時に若干緊張するくらいでした。今は、OGの立場で参加したいのですが、遠隔地なので時々しか行けません。

― 菅田さんの学生時代の戦績はいかがでしたか。

菅田 私が現役の時、関東大会の新人団体戦(出場資格2年生まで)では2年連続ベスト8(敢闘賞)でした。ただし新人戦は全国大会がなく、全学年の団体戦ではなかなか上位にいけずに、今の現役でも壁になっています。

どの大学も、4年生にとって学生最後の大会である全日本学生剣道大会への出場に向けて仕上げてくるので、とても強かったです。私の剣道部での心残りは、全国大会まで進めなかったことです。

― 今の学生も頑張っているようですね。

菅田 全国大会に出場資格を得た山内さん(山内優奈、教育学部2年、2023年7月の第57回全日本女子学生剣道選手権大会へ出場)とは学生時代はダブっていないのですが、OG として参加した時に一緒に稽古しました。その他、女子も男子も新人戦などで好成績を収めています。応援したいです。

― 4年間の剣道部在籍で印象に残っていることはありますか。

菅田 大学の剣道部で顧問の今福先生(今福一寿 教育学部教授)が、度々「幸せになりなさい」というような言葉をおっしゃっていたのが印象的でした。今福先生は、空き時間に先生の方から学生を稽古に誘ってくださるほどストイックな先生なのですが、一緒に稽古するととても楽しいのです。稽古が嫌いだった私も、先生の言葉掛けや稽古のおかげで、前向きに楽しく取り組めるようになりました。

教育学部でダブルライセンス取得

― 明星大入学のきっかけは?

菅田 ちょうど剣道部の先輩で明星大の方が教育実習生で来られて、進路相談をした時に明星大へ誘われたことです。

今福先生と高校剣道部の顧問とが同じ大学出身であることや、先輩方が幾人も進学されていることは知っていましたが、みなさん体育コースなので、明星大は体育の先生を養成する大学だと思っていました。

私自身は小さい頃から小学校の先生になりたいと思っていました。そして同時に英語の先生にもなれたらいいなと思っていました。そんな中、実習生の先輩から教育学部では小学校と中学校・高等学校の英語教員のダブルライセンス取得が可能と教えていただきました。それから調べてAO受験し合格しました。

― 剣道部の練習は週6日ということですが、キャンパスライフは授業と剣道ばかり?

菅田 そんなことはありませんが、一般的な大学生と比べて選択している授業は多かったと思います。空き時間は友人と話したり、アルバイトをしたりすることもありました。

星友祭にて

― 剣道以外で学生時代の思い出はありますか。

菅田 ゼミ・卒業論文では、学習障害の子どもに対する英語教育について研究したのですが、高橋先生(高橋和子 教育学部教授)には大変お世話になりました。明星大の先生は総じて熱心で丁寧でした。

語学留学より剣道

― 剣道部で実績を残し、卒論も完成させ目指していた小学校教諭にも採用されて充実した大学生活でしたね。

菅田 その通りなのですが、英語力をもう少し身につけたかったという心残りがあります。

― 英語コースでは十分ではなかったのですか。

菅田 大学では英語を教える英語教育について学び、今もそれは役立っているのですが、自分自身の英語力(会話力など)をもっと磨きたかったのです。

― 外国留学などはされませんでしたか。

英語力をつけるために、1か月間ニュージーランドで語学研修をしました。その時は英語を聴きとれるようになりました。できれば1年間くらい研修したかったのですが、剣道の大事な大会をキャンセルしたくなかったのであきらめました。

突然の学位記授与式(卒業式)中止

― 学生生活を終え卒業の時は、コロナ禍(新型コロナウイルス感染症まん延)で大変でしたね。学位記授与式(卒業式)の中止は本学で初めての事態でした。

菅田 卒業式用に袴なども準備していたので少し寂しさはありました。送られてきた学位記を持って家族と写真は撮りました。ただ、卒業式はなくても同期と仲良くしていますし、コロナが落ち着いて会えているので、特に思い入れはありません。

― 社会人としてのスタートの出鼻をくじかれましたね。

菅田 勤務先の小学校が突然休校になり対応が大変でした。児童は一応学校に慣れていたのですが、私は赴任したばかりですぐ休校になってしまいました。突然のことで、遠隔授業用の機器は整備されておらず、タブレット端末は年末にやっと使用できるようになりました。

4年生を担任することが決まっていたのですが、始業式だけ行って5月まで休校となりました。対応としてプリントなどの配布で家庭学習してもらうしかありませんでした。

― 全国大会前で稽古時間の確保が大切な時にインタビューに時間を割いていただきありがとうございました。

全国大会でのご活躍を期待いたします。応援しております。
今後ともお元気でお過ごしください。

2023.6.12(遠隔インタビュー)

菅田有希子(すがたゆきこ53期・教育(英語)2020年3月卒)
剣道四段
明星大学学友会体育会剣道部OG
館山市立北条小学校教諭

 

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