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令和6年能登半島地震における支援活動報告【第1弾】

教育学部教育学科卒(49期)で、同窓会では代議員として危機管理委員会副委員長を拝命しているジョージ防災研究所代表・防災アドバイザーの小野修平と申します。
令和6年能登半島地震においてお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆さまが1日も早く平穏な日々が戻ることを心からお祈りいたします。

能登半島地震における支援活動を開始!

この度の災害では、石川県輪島市にて支援活動を開始しました。

当初は一般ボランティアの受け入れをご遠慮いただいていた時期ではありましたが、熊本地震や西日本豪雨の支援活動にも発災初期から入っていた立場から、1月15日に現地入りをしています。(現在は地域によって石川県でもボランティアの受け入れが始まっています)

当面は、東京での仕事で戻らなければならない日程を除き、基本的には輪島市に滞在しながら支援活動を展開する予定です。

現地の状況について

外部から入る支援者が口を揃えて言うのですが、奥能登地域の実情としては、ほかの災害に比べてとても厳しいものがあります。体感としては、被災後4~5日目の状況が数週間続いているような錯覚を起こします。

まず、高齢化率が約50%という地域において、建物が倒壊した割合が高かったこと、規模の大きな直下型地震により道路の被害が甚大であること、陸・海・空全ての経路が絶たれてしまったこと、現地の宿泊場所がないことなどから、外部からの支援が入りづらい状況が発生しています。また、輪島朝市の火災については、沿岸部には大津波警報が出ていて、道路に建物や電柱等が倒壊したり、ひび割れやズレが発生したりしたことから、円滑な消火活動につながらず、大規模な延焼火災に繋がってしまったと考えられます。

さらに、今回の現場で印象的だったのが、在宅避難ができる住まいを失った方々が多いということと、指定避難所以外の避難所として、近所で身を寄せ合って生活している指定外避難所が圧倒的に多かったことがあり、さらに金沢市以南のライフラインが寸断しなかった地域にある旅館又はホテルへの二次避難を必要としたことから、より初動対応が長引いていると感じています。

現在の支援活動と滞在拠点

最初の揺れから助かった命を守りきるための最大限の対応をするべく、現地の行政や社会福祉協議会、そして外部支援団体は大混乱状態です。

ひとまず被害概要を把握しつつ、車中泊の拠点を確保するために、輪島市中心街を回りました。そして、少しずつ関係者と顔合わせや情報共有を重ねながら、支援の立ち位置を探りました。

その中で、現地の方々とも徐々にコミュニケーションをして、お話を伺っていく活動も始めました。

そして、長期的な支援をするにあたって懸案事項であった宿泊場所については、梅澤重雄氏が理事長を務める学校法人日本航空学園「能登空港キャンパス」(日本航空高校石川・日本航空大学校石川)のスペースを一時的に活用させていただくことになりました。梅澤氏は明星大学人文学部心理・教育学科(8期)を卒業された方です。

発災当日は寮生全員が帰省中だったため、構内での人的被害は出ませんでした。梅澤理事長らも発災翌日に山梨県から駆け付け、能登空港に残っていた方や市内の病院などに物資を運搬したそうです。現在は、自衛隊や行政職員の前線基地としてもスペースを貸し出しておりました。

現在はオンラインで授業を行いつつ、新年度から高等学校は山梨キャンパス、大学校は新千歳空港キャンパスで受け入れる準備を進めているとのことです。それには高等学校600名、大学校は400名の仮設寄宿舎、仮設校舎、教職員の仮設住宅の建設、教育教材の移動費、学生・生徒の移動費など多大な経費がかかる見込みであり、学園に対する義援金も募集されています。

今後の活動について

私が今後本格的に取り組む予定である「災害ケースマネジメント」は、被災された一人ひとりのお話を丁寧に伺い、必要に応じて関係者とも連携しながら、被災者の自立や生活再建が進むように支えるものです。

市役所や社会福祉協議会はもちろん、地元の方々や外部支援者とも連携をしながら、一人ひとりのお話を聴く活動には数年単位という年月を必要とします。平時に防災の輪を広げる仕事と並行しながら、長期的に関わっていく予定で、今はそれに向けた下準備のサポートをさせていただいているところです。

今後も明星大学同窓会へも活動報告という形で情報発信をするとともに、石川県内に在住する同窓生も150名以上いらっしゃるとのことなので、危機管理委員会副委員長として同窓会に対するご提案も検討したいと考えております。

 

また、私のジョージ防災研究所ホームページやSNS(XやFacebookページ)でも情報を挙げていきたいと思いますので、併せてご覧ください。

▼ジョージ防災研究所HP

「【被災地支援】令和6年能登半島地震における支援活動について(第1報)」

http://www.j-bousailabo.jp/blog/2024-01-28.html

▼ジョージ防災研究所X(旧Twitter)

https://twitter.com/jyojibousailabo

▼ジョージ防災研究所Facebookページ

https://www.facebook.com/jyojibousailabo

 

小野 修平(おの しゅうへい)
(49期・教育学部教育学科・2016年3月卒)
ジョージ防災研究所代表・防災アドバイザー
一般社団法人明星会 明星大学同窓会代議員
(危機管理委員会副委員長)

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